HSBC、BNPパリバ、スタンダードチャータードなど大手銀行が開発したブロックチェーン基盤の貿易金融プラットホームが香港でローンチされた。
『e Trade Connect』と呼ばれるプラットホームは、貿易融資申請の承認に必要とされる時間を36時間から4時間に短縮することにより、国際貿易の資金調達の効率向上を目指している。HSBCの2017年度の貿易金融による売上高は25億2000万ドルで、業界をリードする世界的な銀行の一つになったという。また2017年の時点で貿易金融取引は9兆ドルを超えたが、業界はレガシーシステムと紙ベースのシステムにまだ大きく依存している。
『e Trade Connect』のプラットホームは取引文書を電子化し、多くの貿易金融プロセスを自動化、そして取引相互間の相互作用を合理化することができる。効率性向上だけでなく、信用状(LC)の詐欺、その他の関連文書のリスクを軽減することも期待されている。
この新しいプラットホームを使って最初に成功した取引は、家具や家庭用品の小売業者である『Pricerite』による購入だった。同社であるバンキー・クワン会長は、「ブロックチェーンは貿易取引の面倒で複雑なシステムを簡単、かつより安全で効率的なものに変えた」と評価した。
HSBC、BNPパリバ、スタンダードチャータードのほか、中国農業銀行もこの開発に関わったといわれている。同プラットホームの開発は、香港金融管理局(HKMA)が促進している。