米Facebookがブロックチェーン技術の開発に本格的に動き出した。シリコンバレーにある同社本部がブロックチェーン事業における開発等の人材を参集し発表した。この意図するものは果して何か。AIプラットフォームの構築、新たな金融サービスの検討、それとも仮想通貨に注力するということなのか。さまざまな憶測が飛び交っている。そもそも、マーク・ザッカーバーグCEOは今年初め、「ブロックチェーンが非中央集権化を実現する仕組みについて興味がある」と言及していた。その具体的な動きがこの発表に見られ、小規模なチームを構成することが明らかになっている。たとえば、そのメンバーの中にはInstagramの最高製品責任者やFacebookの技術部長、また大手ブロックチェーンセキュリティ企業のソフトエンジニアも名を連ねている。いわばFacsbookのブロックチェーン事業への本格参入の意思表示であり、その動きから目が離せなくなった。 一方、日本のソフトバンクも意欲的にブロックチェーン技術を駆使した試行に余念がない。12日、ブロックチェーン技術を使ったキャリア間決済サービスで概念実証に成功したと発表した。現在開発しているモバイル決済サービスはメッセージング規格である「リッチ・コミュニケーション・サービス(RCS)」とTBCASoftのブロックチェーン技術をベースにしたもので、このサービスではRCSのウォレットアプリを使ってユーザー同士がピァ・ツゥ・ピアでグローバルに送金できるようになるという。また、受信者側がSMS、eメールといった従来のメッセージングサービスを使っている場合でも送金が可能だという。 今回の概念実証ではユーザーがモバイル端末を使って店舗などで決済を行うことに成功したが、将来的には日本のユーザーがアメリカを旅行中、RCSのプラットフォームを使ってメール送信と同じような操作で米ドルの支払いができるようになるという。