◇北朝鮮問題が急展開しようとしている
5日に訪朝し、北朝鮮の最高指導者、金正恩(キムジョンウン)氏と会談した韓国大統領府の鄭義溶(チョンウィヨン)国家安保室長がその内容をトランプ米大統領に報告したが、にわかには信じ難いものだった。「金正恩氏は非核化に取り組む考えがあり、今後の核実験や弾道ミサイル試射の凍結を約束し、米韓軍事演習の実施にも理解をする」とし、「可能な限り早い時期に会いたい」とのメッセージも含まれていた。これまでにも北朝鮮は対話と引き換えに制裁解除や経済援助を求めたが、空手形で終わらせてきただけに、従来通り、せいぜい国務省の次官補や次官等事務方が対応するかと思いきや、トランプ大統領は「会おう」と即答した。非核化が実現するまでは制裁を緩めないことを強調するが、この首脳会談が決裂すれば一気に危機に突入しかねない。
先のCPACでトランプと会談したAPCUの饗庭直道チェアマンが北朝鮮への対応を訊ねたところ、「必ずやるから見ていろ」と打ち明けられている。つまり、「制裁に効果なし」と認めるや待ったなしで軍事行動に出ると。問題決着が迫っていることは間違いない。
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